字夢のノート(공책)/丹木の歳時記、翻訳 3

丹木の歳時記・ 神無月(2)翻訳

森鴎外が亡くなったのは100年前の1922(大正11)年7月。その3ヶ月後の10月には日本で初めて「ファーブル昆虫記」(第1巻)が発刊されました。フランス語の原著『昆虫学的回想録』から翻訳したのはアナキスト(無政府主義者)の大杉栄です。1919(大正8)年、豊多摩刑務所に収監されていた大杉は『昆虫学的回想録』の英語抄録版を読み、原著からの翻訳を決意。ちなみに大杉には「一犯一語」という有名な言葉があり、投獄される度に一つの言語を習得したといいます。大杉が没したのは、昆虫記出版の翌1923(大正12)年9月。憲兵大尉・甘粕正彦の手にかかり、伊藤野枝(のえ)と共に絞殺(こうさつ)されます。世に言う「甘粕事件」です。享年38歳。その後も存命なら自ら昆虫記の続刊も翻訳したことでしょう。本学の中央図書館には復刻版の大杉栄訳「ファーブル昆虫記」(明石書店)が収蔵されています。 丹木の歳時記2022 ..

丹木の歳時記 10/3 翻訳

2022年10月03日 丹木の歳時記2022 神無月(一) 創大Days編集部 출처https://www.soka.ac.jp/_tag/2022/10/7609/ 丹木の歳時記 金木犀(キンモクセイ)の香りに見送られて韓国の大学関係者が帰国の途に就きました。先月から約一ヶ月の滞在期間中、秋のキャンパスを満喫されたようでした。かの大学と本学が学術交流協定を結んだのは20年以上前のこと。それを機に初来学された折はほぼ日本語が話せず、通訳を介しての対面となりました。以来、訪日を重ねる中で日本語を学び、今では日常生活に支障がないまでに。本年初頭、軽くはない病に罹患された夫人の病状が回復し、夫妻で来日されたことは望外の喜びでした。お二人の離日を惜しむかのように韓国の国花ムグンファ(和名ムクゲ)が咲いています。長(ちょう)じてからも真(しん)の友を得ることはできる。そのことを教えてくれた大切な..